第5話 隔離者専用の「特別車両」で犯罪者のように「護送」 され病院へ

今回の電話は遅れることなく、予定の1時半に鳴りました。「〇〇さんですね、迎えにきました」と。

(前回のお話)

第4話 PCR検査の結果は陽性 「有罪」の私に保健所から執拗な「事情聴取」
昨日検査を受けたが、今朝の体調は悪くありませんでした。熱がたまに上がるだけで、咳も出ないし、一般にコロナと疑われる症状もありません。個人的には陽性の可能性が高いと思っていますが、季節性インフルであってほしいと願う気持ちも心の隅にありました。



祝日の午後の穏やかなマンションには、玄関にも人はいませんでした。

迎えにきたワゴン車は外から見れば普通の車ですが、中は特殊仕様でした。運転手との間は完全な防護板で仕切られ、私の乗っているベンチシートは全体が抗菌のためのビニールに覆われています。「バイ菌」を運ぶ車なのです。

開閉時にはドアに触れてはならず、全て運転手やスタッフが行います。

運転席からは、後部座席とは音も遮断されていましたが、無線のようなモードで会話することもできました。

運転手は「2箇所電話してから行きます」と。おそらく1箇所は保健所、もう1箇所は病院だと思いました。その内容は遮断され、聞き取れません。

窓から見る近所の風景はいつもと変わりません。しかし自分の立場は明らかに違います。病院に向かう患者、というより護送される「犯罪者」の方が近いかもしれません。

私は最近この街に来たばかりなので、今住んでいる地域のことは詳しくはわかりませんでした。ただ指定された病院は、最近建て替えられた新しい施設だということは知っていました。





車は病院に到着し、運転手はまた2箇所に電話しました。保健所と病院に「バイ菌が到着した」と連絡をしたのでしょう。その後車はゆっくりと裏口の前まで進み、止まってドアが開きました。完全防備の看護師さんが迎えに来ていました。

新型コロナウイルスの隔離入院が始まりました。

(次回へ続く)

第6話 隔離入院始まる 身体はやはりいつもと違う感じ
コロナ患者専用の特別護送車を降りるとすぐに裏口から病院内に、完全防護の看護師さんが迎えに来ました。エレベーターでは「中央に乗ってください」と、つまりまわりは触らないで、ということです。

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